
SDガンダムという言葉が生まれた年に発売された、BB戦士の初期ナンバー ガンダマンのご先祖様的なキット。
ラインナップはMK-U、ハイザック、リックディアス、百式、Zガンダムの5種。
ロボチェンマンの兄弟といった感じで、コンセプトがやや違う。

こちらは戦闘機に変形と、パイロットを本体に格納したり、ガンダムクロスや後の食玩のように、
モビルスーツの頭を被せて遊んだりできるようになっている。
系譜としては繋がらないだろうが、後に元祖SDでもパイロットを乗せる機兵というものが登場。

デフォルメキットでパイロットを乗せるプラモというのはこれ以前にも出ているが、この時代には食玩やクロス、BB戦士や元祖SDの機兵のようなギミックや仕様に繋がるような
デフォルメガンダムのプラモデルが出ていたことに驚く。
リックディアスは1985年9月発売。300円。

パッケージはエマさんが凄い顔してたり、モノアイ(単眼)なのに人間用のサングラスを掛けていたり、
名札がついてたり、ツッコミが追い付かない。
モビルスーツも変形用に合わせてボディなどのデザインが変わっており、変形も割と無理矢理感が凄い。
マクロスやZガンダムの可変機ブームの影響もあるのだろうか。

説明書もツッコミどころしか無く歌がとってもお上手なエマちゃんの様子やリックディアスのリッちゃんが女の子設定だったり、ブレイクダンスしちゃうんだヨ〜ン。という発言があったり、もはやツッコミどころの大盛りかき氷状態。
時代の最先端を取り入れたのか、おでかけルック(死語)やルンルン気分(死語)などふんだんに使われている。
残念ながらリックディアスの頭が小さく、エマちゃんに被せることは出来ない。

ランナーは1色。一部ネジ止めで、組み立てには接着剤が必要。
キャラクターはイラストと違い、二等身。結構しっかり彫り込まれている。
ここまで触れなかったが、リックディアスにはラジカセを装備可能(!?)というところにも時代を感じる。
この時代を知らない人間にとっては衝撃しかないガンプラである。
それと同時に流行を取り入れる姿勢や、パイロットのキャラ元を考慮しないキャラ付けなどはSDガンダムへと繋がる系譜を感じることが出来る。
今でもそれほど高騰している訳でもなく、種類も集めやすく、SD模型的にもBB戦士のご先祖様にあたるので、機会があれば一度手に触れて貰いたい。
ジャンルはSDガンダムその他に値するが、正確にはSDではない前史のプラモデルな為、SD模型ブーム前史の物として紹介する。